表現者たちのちっちゃいカプセル、大きい宇宙。

<今日もブログは長くて、音楽関係なので、あまり興味のない方は飛ばしてくださいませ。>

マイPC、バイオ犬を飼い始めて早十ヶ月。ようやく液晶画面に慣れ始めて、あちこちをさーふぃん。

昨晩急に『Shocking Lemon』という2007年に解散しちゃったバンドの曲を聴きたくなって。そんでもってボーカルのオギノくんとかどうしてるかな~なんて。気軽な気持ちで検索したら。

オギノくん、ソロ活動を始めてた!!

ビバ!PC!つか、オギノくん!!

『Shocking Lemon』はいわゆるビジュアル系バンドブームのころに『はじめの一歩』の主題歌を歌ったことで認知度が高まった気がするのですが。あの頃、ビジュアル系はとにかくアニメ主題歌を歌うと売れる、というようなルートがよくありました。玉石混合の中からたくさんのいいアーティストが出てくれたのは嬉しかったです。

しかし時代は流れ。新世紀を迎え、『ナチュラルに行こうぜ』的アーティストが流行りだし、当然のごとくこのシーンは廃れてしましました。

それでも。

本当に音楽を愛し、また、活動できる機会を持てている人は、メジャーシーンではないかもしれませんが、しっかり歌声を上げています。

前述のオギノくんははっきりいって声質がとてもいい、というタイプではないと思います。しかし私は彼の歌声の中に『避けられない虚無感』ともいう乾いた荒野、を感じます。『JOY DIVISIONが好き。』という彼のコメントに非常に納得しました。感傷でも感情でもなく、事象として語れるどうしようもないやるせなさは、私も漫画で目指すところ。

そんな感じで気になっていたアーティストを検索しまくったら、いる居る。なんと心強いことか。というか。どのような状況になっても自分の『音楽』を離さない、離せない、という人であったか、という所に自分の見る目、を評価!

そんな中、ながらく新情報のなかった『高橋徹也』氏サイトにもようやく新活動の報告が!!

よかった!元気だったの?やつてしはかた!!(←彼の名前をさかさまから呼んだ愛称。ライブ中に自分で言ってて、私的にツボったので。)

高橋徹也はいわゆるソングライティング系の人で、声質とか出たタイミングとかでオザケン的扱いを受けていました。ぜってぇ違うのに。見た目も歌も、一見普通っぽいのに、じわり、とにじみ出てくる慢性的な自虐感。世の中をつい疑ってしまうあまのじゃく。みんなのいる、あの輪には入れないけど(入る気もないけど)、怖ろしいほどの忍耐力と粘着質でじっと見届けようとする立ち位置。どれをとっても私のドツボにハマりました。アルバムはどれも良いけど、やはり3rdの『ベッドタウン』は評価が高かったようです。私は一番新しい『ある種の熱』も大好き。

その後、レコード会社を離れ、インディペンドな活動をしていたのに、一年ほど、急にサイトが全く更新されず。

そして久しぶりのブログで率直に『前作のアルバム(ある種の熱)で最後、というくらいの覚悟で作った。そして音楽をやり続ける意義とか考えていた、そんなこんなで一年近く空いてしまった。けれどまたこうして恥を承知でみんなにライブ告知できることを素直に嬉しく思う。』という主旨のコメントが載せられていました。(詳しくは高橋徹也オフィシヤルサイト、2009.3.10のDiaryで。)

『…恥を承知で…素直に嬉しく思う…』。

簡潔な文章ですが、妙に胸を打ちました。

音楽も漫画も、何かものを作って発信する、という分野においてはここ十年、恐ろしい飛躍がありました。自分自身もリアルに感じますが、猫も杓子も『表現者』。もちろんそういう場がたくさんできたことは嬉しい限りですが。だからこそ、その中で何が『ホンモノ』かを見極める目と。自分はすべてをなぎ倒してもこれがやりたい、という覚悟があるのか。という所はしっかりと自分に問い続けていかねば、と思います。

ちっちゃいながらもアーティスト一人ひとりが『聞いてください』と発信するカプセル。それは大きな大きな宇宙にポーンと放り投げられ、どこかの軌道にのることもあれば、ただ漂うだけの時もあるだろう。それでも、投げ続けることに意味があると思うし、その小さな、確実に輝く光を、私も探しつづけたい。そしてその光が「届いたよ」とちゃんとアーティストにメッセージを投げ返して。

そのやりとりはこの電脳の時代において、ひょっとしたらはるか何百年もかけてのラブコールになるかもしれない。それでも、化石になって、燃焼して、『想い』が漂えばいい。色んな人の、いろんな『想い』がふわふわと漂う宇宙。そこには上も下も、良いも悪いも、何にもない。

そういう宇宙は、なんて芳醇な有機体だろう。

そんな宇宙を、私も自分の中に持ちたい。

 

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プロフィール

コキ

Author:コキ
こきあい りん(小樹藍りん)。漫画家。
白泉社「別冊花とゆめ」にて商業誌デビュー。
その後秋田書店などを経て現在は集英社クリエイティブ「オフィスユー」で『ニセモノ彼女の本当の恋』を連載中。
他白泉社「LoveSilky」で読切描いてます。

同人活動は主に『ひきこもり修道女日記』というどたばた神様コメディ読切シリーズをコミティアで刊行中。

『ひきこもり修道女日記総集編上下』をCOMICZINで通販中。
角川BOOK☆WALKERからは電子配信中。
各話バラでダウンロード販売をDLsite.comでおこなっております。

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