働くということ。

 今NHKのドラマを見ていて。勤めてたスーパーが潰れて市役所に転職した主人公(筒井道隆くん)が、その市役所も財政破綻する、という苦境に立たされて悩んでいる筒井君を見て、突然大学の同級の男子を思い出しました。

 彼もお役所勤めで、久しぶりに会った数年前、ちょうどリストラ系の人事部にいました。つまるところ、みんなに嫌われる仕事をさせられているのだな、とすぐ分かりました。しかし、彼がその部署に配属された理由も、簡単に想像できました。彼は筒井君に負けないくらいある意味平凡な、それでいてなんていうか生まれ持った「育ちの良さ」みたいなものがあり。同性からも異性からも好かれて、どんなに乱行があろうと悪に染まらない、染まれないタイプでした。ひょっとしたら、そういう自分を少々もてあました時期があったかもしれません。しかし彼は自分の性質に抗うことなく、お役所勤めを選びました。

 若かりし私はそういう安全な道を選ぶ男子「つまらない。」と思っていましたが、彼のように自分の領分をきちんとわきまえて生きているというのはある種の強さだ、と今は強く思います。変に「俺はまだなにかやれる」なんていつまでも思い続けるよりは、よほど共感できるといいますか。…ま、その辺はまた別枠で…笑。

 そして久しぶりに一緒に呑んだ彼は、学生仲間という気安さもあったのでしょうが、他の皆が早々に帰るなか、終電まで私を捕まえて、話をしていました。私は勤め人の苦労も分からないなか、ただひたすら聞き役に徹していました。

 かなりへべれけな彼と別れた後、彼からメールが来ました。

「一個人の俺として、話を聞いて、認めてくれてアリガトウ」。

 滅多に会うことのない学生仲間ですが、働き盛りの同世代として、頑張ってほしいなぁと願うばかりです。

 …そういえば、同じ時、別の男子から「俺は学生時代、コキアイに嫌われてるとずっと思っていた。」と言われました。…ジェーンマープルとミルクを着て、全てを否定するようなペシミスティックな目をしていた大学時代は、あらゆる意味で私の「マックス」な時代です…。

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プロフィール

コキ

Author:コキ
こきあい りん(小樹藍りん)。漫画家。
白泉社「別冊花とゆめ」にて商業誌デビュー。
その後秋田書店などを経て現在は集英社クリエイティブ「オフィスユー」で『ニセモノ彼女の本当の恋』を連載中。
他白泉社「LoveSilky」で読切描いてます。

同人活動は主に『ひきこもり修道女日記』というどたばた神様コメディ読切シリーズをコミティアで刊行中。

『ひきこもり修道女日記総集編上下』をCOMICZINで通販中。
角川BOOK☆WALKERからは電子配信中。
各話バラでダウンロード販売をDLsite.comでおこなっております。

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