新緑は蕗と留守電の香り。

先日外出先から帰ってくると、留守番電話のランプが久しぶりにチカチカしてた。

ウチの留守電は一年前までよく利用されてた。
それは休日の夕方によく入ってて。おそらく何らかの精神的疾患で入院されてる方が「○○さん、連絡ください」と舌がもつれたように必死で訴えてる。一度受話器を取り「間違いですよ」と教えてあげたけど、無言で切られた。そのあとも困難を訴える留守電は続いた。
しばらくして、この人は電話すること自体が大切なのであって、どこにかけてるかは問題じゃないんだな、と気づいた。

そういえば東京へ来てすぐのころは間違いファックスが多かった。その中で銀行の大事な書類が送信されてきたことがあり。私はあわてて「間違ってますよ」と連絡した。ご高齢のおじいちゃんは「そんなはずない」という歪んだ反論を繰り返してた。

間違い電話。
たくさんあった。

でも私は意外と嫌いじゃない。

昔はこういうのもおおらかな対応が多かったけど、昨今はささいな間違いでも激怒されそうで、ちょっと怖い。電話の向こうにいるのが人間だと思ってないような人が多い気がする。

そんなこと考えてたら、久しぶりに間違い留守電が入ってた。

ランプを押すと
「お久しぶりです、お元気ですか。田舎から蕗が送られてきて…この季節になるとあなたのことを思い出して…持っていこうと思ったんですが。いつもの、あそこ、に置いときますね」。

ご高齢の、お上品そうなご婦人の声だった。
ふき。

どこから送られてきたんだろう、蕗の季節のなると思い出すあなたって、誰。
いつもの。あそこって、どこ。

間違いだってわかってても、ひょっとしたらどこかにあるんじゃないかとガサガサ探してしまった。


あ。「ニセモノ彼女の本当の恋#10」。
「月刊オフィスユー六月号」に掲載中です☆
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春の嵐到来!ひきこもりだって、のそのそ出たくなる春♡

凄い風―。ベランダ、まっ黄っ黄。何が飛んでるのやら。
そんな中!あなたの心にも飛んでいくわよ!
『ひきこもり修道女日記総集編下』がっ!!
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あなたは覚えていらっしゃるだろうか。
去年夏、ブックウォーカーさんから『ひきこもり~上』が配信されたことを…。
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ふふふ。忘れていたころに復活するのがカミサマ!ではなくてひきこもり~!
春だし。ヒキコモリだって出てくるよ!
(また変なテンションなのはほぼ徹夜なのと締め切り前だから。ご容赦ください…)

すっかりすっかり放置プレーとなり。ばら売りのDLsiteさんでも第八話で止まってるひきこもり…しかしたまーに思い出したように売れていくのがひきこもり。お一人でも待ってくださるなら、と引き続きもろもろ配信します。どうぞごゆるりお付き合いくださいませー。

ご存じない方のために改めてのご案内。
『ひきこもり修道女日記』というのはこきあいりんが「藍色劇場」というサークル名で、主にコミティア、関西コミティアで出してる同人誌です。
2009年からコピーで発行。第一話から第八話を総集編上に、第九話から第十四話を総集編下として2016年上下オフセ本発行。現在第十七話まで続いてます。


地道に見守ってくださる方々、本当にありがとうございます!
夏…ひきこもり新刊出したい…な…!

あ。オフィスユー連載「ニセモノ彼女の本当の恋」も続いてますよー。勘違い泥沼恋愛、佳境に入ってきました!
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こちらもちょっかい出しに来てねー。むふ。

あーなんか情報だけのblogってつまんないすね。関西人だからか?

そういえばいつもネームさせてもらってる喫茶店で。新しいバイトさんが入ったらしく。まだにきびのある男の子が

「○○君、きゃべつ触った後、手、洗った?」
「あのな、フォローってのは自分の仕事ができて。それで余裕あるやつがするの。今お前自分の仕事できてんの?」

と三回言われてた。

その後、チーマネが
「○○さん、今日悪いけど延長できる?もう一回休憩あげるから」
「なんで今日(店)回らなかったんだろう。俺のシフト組み方間違ってた?(いや、お前らがちゃんと働いてねーからだろ)溜息。」。

春だなーと思いました。

ふぁいと~。



同期の桜とチューリップと雑草と。

大変お久しぶりです。ウチの周りはまだ雪が残ってますが、皆さんはお体お元気ですか?

さっそくで恐縮ですが、先日1月23日「オフィスユー3月号」が発売され、「ニセモノ彼女の本当の恋#7」が無事掲載されてます(無事なの?)マリエの恋、どんどん走りだします。どこへいくんじゃー。私もわかりませんどこかで見かけたら突っ込んでやってください。
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はい、CМここまで笑。

本日ひさしぶりにblogに向かい合ったのは、今日の出版社の新年会で久しぶりにデビュー同期の方々と会えて。その方が「ブログ読んでたよ」と仰ってくださったからです。
同期の桜、の作家さんです。


さまざまなお仕事の方がいらっしゃるとは思うのですが。
みなさんには同期がいらっしゃいますか?

ながらくお仕事を続けてると、たくさんいた同期がほとんどいなくなった、ということもありますよね。

マンガ業界は特に「同期」というものがはっきりしません。ただでさえデビューがあいまいなのに不況で出版社パーティもなくなると、作家同士が知り合うことも少ない。(むしろみなライバル、みたいな)
私がデビューした20年前くらいは、まだ新人がガンガン発掘され「みんなで頑張るぜー」な雰囲気があった。パワーしかなかったといっても過言ではない。しかし仲間とは言え、仕事の枠は決まってるのだ。切ない戦いが続く。心折れる人も、違う人生を見つける人も、雑誌を変わっていく人もたくさんいた。
私もそうしてデビュー会社から10年くらい離れた。

そして今日、10年以上ぶりで久しぶりにデビュー会社の新年会に参加した。
久々だったし、もういまさら新人ほどのパワーは全然ないし。本当は舞踏会のような華やかな場は正直しんどい、という気もちもあった。(原稿に煮詰まっていたともいえる)

でも会場で若い作家さんと一緒になり、その方がまたぴちぴちの作家さんを連れてきてて。思いがけず楽しく過ごさせてもらった。

そんな中「こきあいさん?」と声をかけてくれた作家さんがいた。
同期の桜、です。

私がへなちょこな流れ者漫画人生を送ってる中、その作家さんはずっとデビュー担当さんと、コツコツと確実なお仕事を続けて。気が付いたら会社を背負うくらいの作家さんになっていた。
まぶしいぜ★!

でも彼女は大変きさくな人なので、フランクに接してくれて。一緒にいらしてた旦那さんが超面白い人で、これまた楽しいおしゃべりをしていただいた。
そしてずーっと気になっていた彼女のお仕事スタイルや体調管理や、精神面のケアも色々聞けた。
予想してたけど、全部私と真反対だった。

圧倒的な体力と決断力と、そしてなによりここぞという集中力。今でもラスト数日は徹夜してるて!アシさんも使ってないなんて!ありえなーい!
違う作家人生になってることは当然だと思った笑。

でも、偉ぶって、剛腕で人をなぎ倒すような人ではない。
水のような人なのだ。

私は作家というものは「これを描かねば」という使命がみんなあるのだと思ってた。
でも彼女はデビュー間もないころに「私は描ければ何でもいい」と言ってて。雑誌が変わっても、するりと作風を変えられた。
当時の私は、正直すごい違和感があった。
けれど。
今改めて彼女と接すると、あれは「何を描いても私の作品だから」という柔軟性だったのだ、とつくづく思う。

こだわりがあることはもちろんいいことだ。私のような自我の強い作家が彼女のようになれるかというと決してなれないし。彼女には彼女なりの葛藤があるんだと思う。
それでも。

お互いデビューして、今、久しぶりにまた会って。お互い描いてる。それだけで充分じゃないか。同期で描き続けて有名になってくれてる作家さんがいるって。すごいありがたく、やっぱり誇らしい。
「よし、自分もがんばって描くべ~」と。今は、素直に思うんだ。

そしてもう一人。
「十年くらい漫画描いてなくて、また描き始めたの」という同期の作家さんと出会った。厳密にはちょこっと先輩。しばらく漫画から離れてた理由も、また描き始めた理由もわからないけど。それでも改めてゼロから、くらいの気持ちで再び漫画に戻ったことは、すごいな、とやっぱり思う。それだけ空いてて、またお仕事につながるって。
ありえそうでなかなか難しいんですよ、これは実は。
もちろん作家性とか、タイミングとかいろいろあるんですが。

でも、この同期たちの流れは我々の担当編集氏のカラーはすごい大きいんじゃないか、とつくづく思います。(あ、同期でありながら同じデビュー担当編集、なわけです。すごい偶然だね)
この担当編集が、こだわりがあるようで、なにもないっつうか。
「うちは来るもの拒まず、去る者追わず」というのがモットーらしいんですが。
この辺が「会社を背負う作家を育てた編集」の力の抜き加減、なのかな。
(実はすごい「引き」の力がある人かも。無欲の運の強さも感じる。)

売れない作家はみんなダメかというと、もちろんそんなことないんだけど。
数字出した人の言葉は説得力ありますよね…しみじみ…。
(五分ほど落ち込みタイム。)

…じゃあ実績のない自分には何が説得力あるかというとっ!(復活。)
「経験」しかなくて…笑。(あ、打たれて立ち上がる経験は半端ないっすyo!無様でも立ち上がれば生き様になるって私の大好きなミュージシャンがっ!!)

なんども、しつこくかくけど。
売れてないけど描き続けて私がこの業界の隅っこいれるってことは何か使命があって。きっと後進者に「パッとしないけど、大丈夫★大多数はこんな感じ!でもなんとか描いていくすべはあるよ。それは、マンガ業界であっても、誠実にベストの仕事すること。読者の立場を思いやること。挨拶を丁寧にすること」とか飲み屋で話すくらいの使命はあるんじゃないか、とつくづく思うんですよ笑。

…あ、一つ思い出した!
若い編集さんが以前「私の仕事してる今の雑誌では作家さんをデビューから育てるとかなかなかできないけど。こきあいさんみたいな作家さんの代表作を一緒に作りたいってすごく思います」て言ってくれたのはすごくうれしかったな。そういうお仕事のポジションもあるよね。

お仕事って。日常って。魔法の杖なんかなくて。
それでもみんな、目の前のやれること、コツコツやるしかない、ですもんね。

だから本日の結論は何かというと。
「同期には桜もチューリップも雑草も咲くけど。自分でどの植物になるかは選べなくて。でも太陽はきっとみんなに当たってるよ」てことだよっ★

(そうなのか?)

あ。パーティでお酒は飲んできましたが、とっくに抜けてますよ、ええ。
相変わらずの暑苦しいblogですみません。なはは。

同期の仲間が読んでくれたら、すごくうれしいです。

おひさしぶりぶり~

ブログに広告張られて幾星霜。リターンズ!

その間にオフィスユーが11月号、12月号発売されたよ!

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「ニセモノ彼女の本当の恋」第四話。ますますの昼ドラ的展開です。ドロリッチ感満載。ふふふ…そうさ…80sに少女漫画読みふけってた血が騒ぐぜ… 

そしてシルキー第二弾配信。

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「指で濡らしてショパンのように」。
かつて近所の音大生のお兄さんにピアノを習ってた主人公、美音。しかし習ってたのはピアノだけではない。
「耳が性感帯だと教えてくれたのは環先生だった」
しかし無言で美音の前からいなくなる環先生。
その後美音は環先生への想いを残しつつ、音大へ進み…。

美しい旋律流れるエロティックラブ❤

よろしければ立ち読みだけでも見に来てくださいー。白泉社サイトだよー。
https://www.hakusensha-e.net/top?id=13803

あと。
今月配信の白泉社e-netのメルマガにもいんたびゅーが載ってます。会員さんしか見れないんですが、機会があれば…。

そのインタビュー依頼をしてきた担当さんが、デビュー担当さんなんですが。回答項目の中に「担当編集との楽しい思い出、大変な思い出」て。俺との思い出を語れってこと…て、まあどうでもいーんですが笑。
昔はほんといろいろあったけどもう今ではほぼいい思い出変換されてるなー。
初めていった編集部ででっかいイチゴをもらったとか、雑誌の投稿者セミナーにデビュー一年目でヘラヘラ行って。投稿者のみなさんに「編集さんの言うことはいいことだけ聞いてたらいい」といってみたり。その後カラオケ行って野間先生に「あんた年ごまかしてんじゃないの」とつっこっまれたり。
掲載予定が突然早くなって、つまり代原となり。泣きながら短期間で描いたり。ネーム会議で落とされまくって担当さんに呪詛をまき散らしたり。担当替えになったらあっさり戦力外通告受けたり。

…あれ?いい思い出?つか、なにこのつらつら筆の滑る感じ。
変換効いてない?

…。

しかし。今ウン年たってなんのご縁か再びお仕事させてもらってるんだ。
人間続けてればなんとかなる。うん。
なぜなら描き続ける限り、漫画家の看板は降りないからね★

でもそろそろ「ひきこもり修道女シリーズ」描きたいな…
来年五月はイベントに復活したい!!


あ、ちなみにパソコンさんは、ご近所のパソコンマスター「ロイヤルK」氏に二度も初期化してもらい。どうもコミスタの不具合は同胞されてた「マカフィーリブセーフ」が関係してるようです…。
今なんとか起動してますが、毎日がドキドキです。
もう絶対パソコンじゃなきゃ描けないんですが、それでもマシンにはなかなか慣れないなー。

でも今日は久しぶりに晴れたんで市民プールに行って、大きな公園で日向ぼっこしてきました。
そして公園のベンチで犬を愛でながらネームしてきました。
この季節、カサカサ言わせながら犬が森を歩くのが大好きです。
こんな私でも、秋の光の中にはカミサマがいる気がします。
実りに感謝。
でもネームは実らない秋。

うーん。いい感じにオチたところでおやすみなさい★
みなさん、寒くなる季節、ご自愛くださいね。

夏も終わるがこれから連載第二回目!

 こんにちわ、夏、復活しましたね。
呼びかけると戻ってくるもんですね…でもそんな

「なになに?呼んだ?やっぱ俺のこと忘れなかったんだろ?」

て抱きつかれてもねぇ…もう少し距離感考えてくださいな…

それはさておき。


『ニセモノ彼女の本当の恋』第二話掲載の「オフィスユー10月号」が23日発売となりました。
(表紙は小田ゆうあ先生!)

ニセ恋2

注目していただきたいのは扉のあおり!



「和馬くん好きなひとに振られました。

 彼と一緒に、事故に遭いました。

 そして、わたしはー。」



かー!!ときめく!!なんだ、このポエム煽り!!(しかもt
誰より私が煽られました…!やるなぁ編集氏!笑。


ちなみに前回全没したネームはなんとか山を越えました。
結局私がネームで詰まるときは必ず不埒な気分が介入してるとき。

不埒な気分。

それは「この人はこうゆう人なの!」と自分で決めつけてるとき。

不埒な気分。

それは「こーゆー結果になるべきっ!今流行りだし!」

などと。己の腹黒い意志が働いたとき…。


今回は特に連載前に設定やプロットを細かく立てていただけに「三話目ではチョメチョメして―五話目であーなるなら四話目ではこれが起きないと…」と結から考えていた。これアウトー!


「自分が描きたいもの」ではなく、
「今のこの物語がどこへ行こうとしてるかただ見つけ出すだけ」に集中する。


ただ私は横で見てレポートするだけ。たぶん。


そして、そーゆー真っ白でネームに取り掛かることが昔は怖くてたまらなかったが、今回それをやってみて少しほっとした。
やっぱ創作って面白いなぁ。なにが面白いって、自分で自分の知らないことができること。
これってどんな仕事にも、そして子育てにも通じる気がしますね。

だからあまり先行きは深く考えない。
「このあとどーなるんだろうな~」と私も読者気分で読んで。
で、「あ~この人こーゆーことしそう…」とほかの読者の半歩先を読む。これだな。


あと最近のネーム叩きで気づいたのが。
私は今まで読切ばかりやってたので、頭で全部説明して、結できちんと回収する、という作り方ばかりしてて。
キャラクターの感情を「1→5→10」という描き方してた。
でも連載は「4→5」という描き方をしなきゃならない。これが気持ち悪かった。はやく10に行きたくて。読者も10を早く見たいんじゃないの?て。違うんだな、これが。これが「引き」なんだな…。
とか。

学びの夏、です。まだまだ学びです。

先行き色んな意味でどーなるのか私もさっぱりわかりませんが。

そこは人生も同じっ!!

何が起こっても笑って楽しめたらいいのだ~。


というわけで。

ゆるく、長くお付き合いいただけると嬉しいです。

みなさんもカムバック夏に負けぬよう、体調気を付けてくださいね~★
もうすぐ食欲の秋❤むふ❤




プロフィール

コキ

Author:コキ
こきあい りん(小樹藍りん)。漫画家。
白泉社「別冊花とゆめ」にて商業誌デビュー。
その後秋田書店などを経て現在は集英社クリエイティブ「オフィスユー」で『ニセモノ彼女の本当の恋』を連載中。
他白泉社「LoveSilky」で読切描いてます。

同人活動は主に『ひきこもり修道女日記』というどたばた神様コメディ読切シリーズをコミティアで刊行中。

『ひきこもり修道女日記総集編上下』をCOMICZINで通販中。
角川BOOK☆WALKERからは電子配信中。
各話バラでダウンロード販売をDLsite.comでおこなっております。

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